絵本

平沼純先生の連続講座「旅する読書」第8回に参加しました

12月5日、平沼純先生の連続講座「旅する読書 ~大人のための読書講座~」第8回に参加しました。

会場は、御茶ノ水駅の駅前にある「御茶ノ水ソラシティアアカデミア」というきれいなビルの5階、お茶の水教育カレッジというところです。

便利な時代で、いろんな講座がオンラインでも学べますが、こういう場所に出かけて行って学ぶと、やっぱり気分が上がりますね。

 

今回のテーマは、「再びファンタジー ~目では見えない大切なもの~」ということで、季節柄、クリスマス関連の作品や話題についてのお話です。

数年前に平沼先生ご自身が旅してきたというチェコやポーランドのクリスマスマーケットや、クリスマスの装飾に彩られた街の様子をスライドで見せていただき、しばし現実を忘れました。

 

また、今回はサプライズで特別な趣向が用意されていました。

通常は、平沼先生がひとつお話を朗読、または読み聞かせしてくださるのですが、今回は特別ゲストとして舞台俳優や声優としてして活躍するかたわら、表現教育にも携わっている桂田拓弥先生がいらっしゃって、情感たっぷりの素晴らしい朗読を聞かせてくださいました。

桂田先生は、平沼先生と同様、「花まる学習会」の先生でもあります。

うちの息子も二人ともお世話になってきた花まる学習会。

「メシが食える大人に」「魅力的な人に」育てるという理念のとおり、先生方も才能豊かで魅力的な人材がたくさんいます。

 

今回、桂田先生が朗読してくださったのは、「デューク」という江國かおり原作の短編。

街にクリスマスソングが流れる頃に起きた、デュークという愛犬との別れと不思議な再会の物語。

落ち着いていながら艶のある声の素晴らしい朗読を聞いているうち、情景が目に浮かび、まるで一編の映画を観たような印象を受けました。

 

今回のテーマは「再び、ファンタジー」。

ファンタジーの語源は、ラテン語で光のことだそうです。

もともと目では見えないものを、光をあてて見えるようにする、といった意味合いを含んでいます。

まさに、クリスマスはサンタクロースなどの目には見えないものの雰囲気を感じるには、ぴったりの季節ですね。

 

実は、桂田先生が今回ゲストとして呼ばれたことにも、ちょっとしたファンタジーめいたエピソードがあったというのです。

平沼先生が、この「デューク」というお話を大人の読書講座で朗読してもらえないかとオファーしたその日、なんと桂田先生の愛犬の一周忌だったとか。

愛犬との別れの思い出がこの小編に重なり、特別な思いをもって読まれたそうです。

そういう日常の中に潜む小さな奇跡に気づくことこそ、まさにファンタジーなのではないかと思います。

 

この日、小さな符号の一致は、私にもありました。

会場前方に置かれた、季節や今日のテーマに合わせた絵本や書籍の数々。

平沼先生が旅先で求めてこられたクリスマスグッズも可愛くディスプレイされたその向こうに、「ムーミン谷の彗星」の原作初版本が!

 

実は、ちょうど私もこれを読んでいるところ!

もちろん翻訳本ですが。

だからなに?って感じですが、そんな小さな偶然の一致が結構嬉しいものなのです。

クリスマス前の慌ただしい日常を離れ、つかの間物語の世界からファンタジーを感じる。

とても贅沢で癒される時間でした。

 

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