こんにちは!
大人に絵本を読んでいる、絵本セラピスト🄬のらくちゃんです。(プロフィールはこちら)
毎月、Zoomで絵本を5~6冊を使った、大人向けのワークショップ「絵本セラピー」を開催しています。
12月は、22日と26日の2回開催しました。
12月のプログラム
テーマは、「悠久の時の中で」。
もうすぐ2020年も終わります。
年末は、その年を振り返り、「もう1年終わっちゃうんだ~、早いね~」などと言って、時間の区切りを意識することが多いものです。
そんな時だからこそ、時間について考え、悠久の時の中に生きる自分の人生について見つめ直すような機会になればと思い、5冊の絵本を読みました。
まず1冊目は、「ねこのピート クリスマスをとどけよう」(エリック・リトウィン:作 ジェームス・ディーン:絵 大友剛:訳 長谷川義史:文字画 ひさかたチャイルド)
ちょうど季節はクリスマス。
クリスマスにちなんだ絵本は、それこそたくさんありますが、今回は「ねこのピート」を選びました。
ねこのピートは、シリーズで何冊か出版されていますが、必ず「ピートはこのうたをうたうよ」と、ピートが歌うシーンが繰り返されます。
今回も、皆さんで歌を聴き、一緒に口ずさんだり、リズムにのって手拍子したり、絵本タイムに入るためのウォーミングアップはばっちりでした。
2冊目は、「いろいろ1ねん」(レオ・レオーニ 谷川俊太郎:訳 あすなろ書房)
双子のねずみ、ウィリーとウィニー、そして友だちの木のウッディーの、心温まる交流を、12か月をとおしてふり返るお話。
コロナ一色と思いがちな2020年ですが、皆さんからご挨拶がわりに、今年のよかったことを聞かせていただきました。
3冊目に読んだのは、これ。
「あなたがおおきくなるひまで」(ケイト・バンクス:文 ナオコ・ストゥープ:絵 浜崎絵梨:訳 岩崎書店)
このお話を読むと、さっき1年を振り返った目線を、もっと長いスパンに引いて見られます。
自分の人生でなせること、そして受け継がれていくもの・・・
この絵本を皆さんに聞いていただいた後、自由に感じたこと、思い浮かんだことを分かち合っていただきました。
今まさに幼い娘さんを育ててらっしゃる、子育て真っ最中の方。
すでに息子さんが成人し、今年結婚されて遠くに住んでいるという方。
ご自身が子供の頃のエピソードを思い出された方もいました。
この物語の舞台になっている、北極の環境問題の話題も出てきました。
それぞれの状況、体験してきた人生によって、出てくるものは千差万別。
そこが、「大人に絵本」の面白いところです。
4冊目は、またさらに時間の幅を広げて、この本を読みました。
「100年たったら」(石井睦美:文 あべ弘士:絵 アリス館)
離れがたい二つの魂。
何度も100年を繰り返し、出会い直します。
私たちも、生まれる前に、もしかしたら一緒にいたかも、と思えるような人、物、場所などはありませんか?
または、今一緒にいる人や物、もし来世があるとしたら、また出会いたいと思うことはありますか?
そんな問いかけをしてみました。
そして、最後に読んだのは、
「せんねん まんねん」(まどみちお:詩 柚木沙弥郎:絵 理論社)
気の遠くなるような、途方もない時間。
地球上のあらゆるものが関りあい、つないできた今。
その壮大な連鎖の、「せんねん まんねん」の中の一部に生きる私たち。
目に見えないウィルスに翻弄された一年でしたが、一度地球の時間、宇宙の時間の視点に立ってみる。
悠久の時の中で遊んで、また今に戻って考えてみると、ちょっと気持ちにゆとりができるような気がしませんか?
ゆったりとした気持ちで、希望の光に目を向けて、新しい年を迎えたいと思います。

参加者の声
ご参加いただいた方のアンケートから、一部をご紹介いたします。
今日は初っぱなのピートからサプライズ感満載!パワポでよみきかせをしていただいたのも音楽付きだったのもズームでは初めてで、初参加なのにノリノリでとっても楽しかったです!
宇宙を感じます。
1年間のふり返りができるこのタイミングで絵本セラピーが受けられたこと、本当にラッキーでよかったなぁと思いました。私自身も「時間」ということを考えさせられた一年でしたので、これからも自分に与えられた時間を大切にしたいと思いました。
世界中の人と繋がれるZOOM
遠い国でも、気持ちは繋がれるんだな、と思いました。
時(時代)も遠く離れていても、繋がっているんだな、と感じました。
人間としての身の寿命は約80年ほどですが、思想や魂は受け継がれたり、輪廻転生して続いていくのでしょう。
現世を生きる私。来世の私の為にも日々善行を積み重ねていきたいと思います。
ご参加いただいたみなさん、どうもありがとうございました。
私は、テーマを決めて、絵本を選んできて読んだだけ。
絵本は一般的に販売されている、誰でも買えるものばかりです。
(出版社や著作権者から、使用の許可はいただいています。)
皆さん、同じ絵本、同じプログラムから、それぞれご自分に必要なメッセージを受け取られたのですね。

そうやって、少しでも目の前の方に、何か温かなもの、力になるものを伝えられたら。
そう思って、これからも「絵本タイム」を続けていきたいと思っています。
