子育て・教育

小学校読み聞かせボランティアのすすめ

こんにちは!

大人にも子供にも絵本を読んでいる、絵本セラピスト🄬らくちゃんです。(プロフィールはこちら

 

私は、大人に絵本を読む「絵本セラピー」をやっていますが、もともとは自分の子どもに絵本を読み聞かせていただけでした。

その後、長男が小学生になったタイミングで、小学校の読み聞かせボランティアを始めました。

 

その長男も、もう中学2年生。

次男が小学6年生で、間もなく卒業。

8年続けた保護者の読み聞かせボランティアも、一区切りとなります。

そこで、今までやってきた中で私なりに感じたメリットや、読み聞かせのコツなどをご紹介します。

 

小学校で読み聞かせボランティアをするメリット

学校によって、システムは違うと思いますが、息子の通ったつくば市立の小学校では、年に6回程度ですが、保護者による絵本の読み聞かせのボランティアがありました。

朝の会の前の10分だけ、教室に行って絵本を1~2冊読んでくるだけです。

もともと家でも子どもに絵本を読んでいたので、「これならできそう」と思い、参加しました。

 

このボランティアは、とにかく「気軽に、無理なく、負担なく」がモットー。

図書室司書の先生による選書のアドバイスもなければ、読み方指導もなく、「時間内におさめてくれれば、あとは自由にやって」という感じでした。

なので、自由に好きな絵本を読んできた8年間。

その中で、読み聞かせボランティアをやってよかったな~と思うこと、いろいろ考えてみたら、5つくらいありました。

  1. 子どもが低学年のうちは、親が学校に来てくれるのが嬉しいらしく、幸せそうな笑顔を見せてくれます。それを見て自分もほっこり。
  2. 参観日や学校行事ではない、「普段着」の学校の様子が見られます。
  3. うちは、小さい学校だったせいもあり、子どもたちが私を覚えてくれて、学校で会うと親し気に挨拶してくれます。結構嬉しいもんです。
  4. 職員室にも出入りするので、校長先生や教頭先生にも覚えてもらえ、なんとなく学校が身近な存在に感じられます。
  5. 子どもたちのキラキラした目、素直な反応、若い生命力からエネルギーをもらえる感じがします。

 

もちろん、この他にも、読む絵本を選ぶのに図書館に行って探したり、ネットで検索したりする中で、知らなかった素敵な作品に出会えた、とかもあります。

でも、それは私が絵本好きだから、ということもあるでしょう。

特に絵本好きじゃなくても、子どもが現役小学生の親なら、上にあげた5つのようなメリットがありますので、ぜひ「読み聞かせボランティア」に挑戦してもらいたいと思います。

 

読み聞かせのコツ

私が読み聞かせボランティアを始めた時、特に読み方や選書のコツなどを教えてくれる方はいませんでした。

今も、特に「図書館司書」や「絵本講師」などの資格を持つメンバーもいませんし、メンバー同士で勉強会などもやりません。

希望すれば、他の方の読んでいる様子を見学したりはできますが、基本的に試行錯誤しながら、自分で「よい」と思うやりかたで、好きなように読むだけです。

そんなゆる~いやり方で、8年間自分なりに読んできて、最終的に落ち着いた読み方のコツを紹介します。

 

 

「予測と準備」で緊張しないで、自分が楽しむ

相手は子どもですし、読み聞かせのよしあしを評価されることはありません。

家で、わが子に読むような気持で、自分が楽しんで読むのが一番だと思います。

 

人前で話すのが苦手・・・

途中でつっかえたらどうしよう・・・

ページをとばしちゃった・・・

 

こんな声を聞くことがあります。

これは、「慣れ」もあるかもしれませんが、「予測と準備」をしておくことで、ある程度防げます。

 

まず、絵本をギュッと開いて、開きぐせをつけておきます。

ページがしっかり開かないと、絵が見づらいですし、本番で絵本を開いて持つのに苦労します。(図書館で借りている絵本は、傷めないように)

そして、事前に何度か通して、声を出して読む練習をしておくこと。

所要時間を把握しておく必要もありますし、短い絵本なら何度か読んでいれば、読み間違いはかなり防げるはずです。

「ページをとばしちゃった」も、めくった瞬間に気がつき、すぐ戻ることができます。

準備時間を取るのが難しい場合は、無理に新しい絵本や話題作を、新しく買ったり、図書館で借りてきたりするのではなく、読み慣れた家にある絵本を使った方がいいでしょう。

 

登場人物を演じる?淡々と読む?

正しい読み方として、「淡々と読む」ということが言われています。

しかし、無表情、無感情で機械の音声のように読む、ということではありません。

俳優さんのように、大げさなセリフ回し、大声、ジェスチャーなどは必要ないということです。

 

読み手の感情が、自然に乗ってしまうのは、大いに結構だと思います。

ドキドキする場面、悲しい場面、大喜びする場面・・・自然にそんな声になってしまいますから。

そして、読み手のキャラによっても変わってきます。

普段から、大きめの声で感情豊かに話す人。

控えめに、落ち着いた声で話す人。

読み聞かせは、その人らしい読み方でよいのではないかと思います。

 

また、「方言問題」もあります。

「関西弁で書かれた絵本、うまく読めない・・・」

そんなお悩みは不要です。

誰も、ネイティブな発音は求めていません。

「なんちゃって関西弁」で大丈夫ですし、東北弁や九州の方の民話など、「なんちゃって」すら難しい場合もあります。

それは、書いてある字をそのまま自分らしく読めば大丈夫。

子どもは、「絵」を見ながら、耳からは「言語」ではなくて「物語」を受け取っていますから。

 

絵本の持ち方

家で子どもに読む時は、お膝の上でも、隣に座っても、一緒に寝転がって読んでもいいのですが、教室で読むとなると、子どもたちの前に、少し距離をとって立つことになります。

この時の絵本の持ち方も、しばらくは自己流でやっていましたが、「絵本セラピスト養成講座」で習った持ち方が、やはり一番持ちやすく、落ち着きました。

 

日本の絵本には、右開きの絵本と左開きの絵本があります。

それによって、持ち手をかえて、ページをめくりやすいように配慮します。

右開きの絵本とは、文章がたて書きで書かれている絵本。

先日読んだ、「オニのサラリーマン」はたて書きでした。

 

これは、左手で絵本の下の中心部分をしっかりと持ちます。

 

こうすると、次にめくる側のページが自分の体に近い方にあり、読みながら空いている右手でページをめくる準備ができます。

読み終わったら、右手でページの下をすべらせるように、タイミングを合わせてめくります。

 

左開きの絵本は、文字が横書きのもの。このタイプの方が多いですね。

このタイプは、逆に右手で持って、左手でめくっていきます。

 

どちらにしても、めくる手が絵本の前をさえぎるのはNGです。

 

絵本は、表紙から見開き(表紙をめくったページ)も、こだわりぬいてデザインされていますので、しっかり表紙を見せ、作、絵、訳者などを読み、見開きも見せてから、本文を読み始めます。

 

コロナ禍での読み聞かせスタイル

コロナウィルスの感染拡大を受け、分散登校や休校措置となった2020年度の前期は、読み聞かせも中止になりました。

しかし、その後は茨城県独自の緊急事態宣言中も、学校は普通登校、読み聞かせも実施しました。

が、こちらもニュースタイルで。

以前は、机といすを後ろに下げて、子どもたちは前に集まって床に体育座りで聞いたりもしていました。

しかし、今は机も間隔をとって、教室いっぱいひろがって座ったままでの読み聞かせです。

読み手も、当然マスクをしたまま読みます。

息苦しいし、声がとおりづらいですけど、しょうがないですね。

小さな絵本では、両端の子は全然見えないので、読みながら左右に本を動かして、少しは見えるように配慮しています。

不便はありますが、マスクごしに見える子どもたちの表情は、楽しんでくれているようです。

制限だらけの学校生活になってしまいましたが、少しでも「楽しい」と思える時間になってくれればうれしいですね。