子育て・教育

宿題がきらいな子と、宿題を楽しむわが家の作戦

こんにちは!

つくば市在住の主婦、らくちゃんです。(プロフィールはこちら)

春休みも終わり、新年度が始まりましたね。

小中学校では、長期休みにはどっさり宿題が出て、親子で頭を痛めるのですが、春休みは宿題がないので気が楽です。

というのも、うちの息子は(特に長男)、小学生の頃、宿題が嫌いで、先送りにした末、やらずにしらばっくれる常習犯でしたから。

いまだにそのヒヤヒヤ、イライラが私の苦い記憶として残っています。

ちょうど新学期が始まったところ。

最初はまだ緊張感もあり、新品の教科書や文房具にモチベーションも高く、宿題にも積極的に取り組むかもしれません。

しかし、しばらくすると、だんだんと忘れがちになったり、先送りにしてやらなくなったりする子もいるのは事実。

そんな時、親子ともなるべくストレスなく乗り越えるには、どうするか?

わが家で試行錯誤しながら編み出した作戦を、ご紹介します。

まず親のスタンスを決める

宿題は、なぜやらないといけないのか?

そもそも、宿題はやらないといけないのか?

宿題、やる意味あるの?

高学年になると、こういう疑問を持ち始める子もいます。

やりたくない、さぼりたいための屁理屈な時もありますが、高圧的に「つべこべ言わずにやりなさい!」というのは、私は好きではありません。

家庭によって方針はいろいろ。正解はありません。

「有無を言わさず」派があってもいいと思いますが、私は「押し付けられた」「やらされ」感、理不尽だと思いながらしぶしぶ・・・というのは、ますます宿題嫌い、勉強嫌いにしてしまうと思うのです。

だから、子供の疑問や屁理屈に、親としての信念や哲学のようなものを示し、ブレないことが大事。

学校の宿題は、ときに大人が見ても「意味ある?」というものがあります。

すでに完全に覚えている漢字でも、漢字ドリルの書き取りを全員同じ回数書かせるとか。

冬休み、短くて家族行事も忙しいのに、信じられないほど大量の宿題を出すとか。

首をかしげるような宿題を、子供が出されてきたとき、どうしたらいいでしょう?

「勉強」と思わず、世の中は理不尽なことがあるものだから、それに対処する訓練と思う。

「出された宿題は、期限までに提出する」というルールや約束を守る、社会性をはぐくむ訓練と思う。

面倒な作業を、どう効率化するか考える練習と思う。

おおむね、以上の考えを伝え、子供と宿題に向き合いました。

もちろん、大人から見ても不適切と思われる量や内容は、懇談会やアンケート、または連絡帳でお伝えしましたけどね。

面倒な宿題を楽しくする作戦

しかし、いくら親の信念を語り、理屈はわかったとしても、楽しくないものは楽しくないですよね。

子供は、楽しくないものは、やっぱりやりたくありません。

それならば、次に「楽しくないものを、いかに楽しくするか?」という思考実験に入ります。

そこでわが家で、実際にやってみて、効果のあったものをご紹介します。

すごろく

「すごろく」は、言わずと知れた、サイコロを振って出た数だけコマを進める遊びです。

この台紙を、利用してみようというわけです。

宿題なり家庭学習なりの、1ページ、1単元、何問、というように1コマ進める単位を決めてスタート。

やったら塗りつぶしたり、シールを貼ったりして進めていきます。

低学年のうちは、ごほうびシールはモチベーションアップに欠かせないアイテムです。

無事ゴールに到着したら、何かご褒美があってもいいでしょう。

あまり高価なご褒美は、おすすめしません。

ヘンな癖がつく、というか、ご褒美目当ての勉強になっては、よくありませんから。

コンプリートした気持ちよさや達成感だけで、ある意味ご褒美になっていますから、それに花を沿える程度。

わが家では、100~300円のカードゲームのパックや、当時人気だった妖怪ウォッチの妖怪メダルなどでした。

すごろくの無料ダウンロードは、こちらを使っていました。

タイマー

夏休みなどの、長期休みでだらけ気味の時に、よく使った作戦です。

子供の集中力は長時間持ちませんから、「午前中は勉強!」と言っても、なかなかできません。

机に向かって座っていても、なんだかぼ~っとしていたり、落書きをしていたり、マンガに手がのびたり、消しゴムをほじったり、消しゴムのカスを丸めて遊んだり・・・

そんな様子を見てイライラするよりは、あらかじめ集中できる単位に区切っておくほうが、効率よく進みます。

うちの場合は、15分。(みじかっ!)

運動会のかけっこスタートのような、緊張感を持たせて「よーい、スタート!」で、タイマーオン!

15分のアラームと同時に、鉛筆を置いて5分間の休憩。

この休憩にも、遊び心を入れたいものです。

まず、小さな紙に、「休憩内容」を書いて、小さく折りたたみます。

それを、箱の中に入れて、くじ引きのようにひとつ取ります。

そこに書かれているもので休憩するのですが、当たりハズレがあり、盛り上がります。

当たり例:ハイチュウ1個、ジュースを飲む、チョコを1個、じゃがりこ5本など

ハズレ例:水を飲む、深呼吸をする、ポリポリ小魚、スクワットをするなど

5分以内に盛り上がりが鎮火するものでないといけません。

「ゲームをする」とか「マンガを読む」だと、次の15分が始められませんから。

この、15分集中する方法、あながち当てずっぽうのやり方とは言えません。

忙しい人のタイムマネジメントハックに、ポモドーロテクニックというものがあります。

ポモドーロ・テクニック: Pomodoro Technique、ポモドーロ法)とは、時間管理術のひとつ。 1980年代にイタリア人のフランチェスコ・シリロによって考案された。
このテクニックではタイマーを使用し、一般的には25分の作業と短い休息で作業時間と休息時間を分割する。 1セットを「ポモドーロ」と呼ぶ。これは、イタリア語で「トマト」を意味する言葉で、シリロが大学生時代にトマト型のキッチンタイマーを使用していたことにちなむ。

Wikipediaより引用

このように、作業を時間で区切り、短い休息をはさむことで、生産性がアップすることがわかっています。

また、精神科医の樺沢紫苑氏は、著書「神・時間術」(大和書房)の中で、「15・45・90の法則」ということを述べています。

人間の集中力が持続する時間の単位として、15分、45分、90分ということが言えるというのです。

例えば、1時間のテレビドラマなどは、CMなどを除くと正味45分ほど。

CMなどをはさみつつ、15分×3ブロックの構成になっていて、視聴者を飽きさせない、集中力が続く仕組みになっているとか。

小学校の授業も、子供たちを上手に集中させる先生は、15分おきに雑談や冗談をはさんでいるそうです。

それによって、45分の授業時間が、実は15分×3ブロックの構成になります。

秘密の指令

夏休みのように、何種類もの宿題が出ているときに、効果的な作戦です。

出ている宿題を、紙に書いて巻紙のように丸めます。

それを、箱や壺の中に入れて、ひとつ取り出し、そこに書かれた「秘密の指令」を遂行します。

これも、15分~30分くらいでできるものに、小さく分けておかないといけません。

いきなり「読書感想文を書く」と書かれても、子供はなかなか取りかかれないものです。

「どの本を読むか、課題図書の中から選ぶ」などとして、「Amazonレビューやあらすじを見て、面白そうなものをえらぼう!」などと、やり方のヒントも書いておくと、自分で調べたり考えたりする手がかりになります。

また、指令の中に、お手伝いを入れておいてもいいでしょう。

「玄関の掃き掃除をする」「庭の植木に水をやる」などの指令は、勉強に飽きてきたときのいい気分転換になります。

または、「ラジオ体操をする」などの、ちょっとウケ狙いがあってもいいかも。

まとめ

「ゲーミフィケーション」という言葉があります。

ゲームの仕組みや要素を、ゲームとは別の分野で活用することで、ビジネス、マーケティング、組織作り、教育など幅広い分野で注目されています。

例えば、勉強、運動、ダイエットなどの習慣化が必要な活動は、アプリやSNS、塾やジムなどでポイント制、ランキング、仲間との交流などで、継続のモチベーションが上がる仕組みを取り入れています。

タイマーのところでご紹介した「神・時間術」には、仕事の制限時間を決めてストップウォッチをスタートすると、仕事がゲーム感覚になり、モチベーションが上がり、時間どおりに達成できるとゲームをクリアした時と同様の快感が得られます、とあります。

イヤなこと、つらいことを、歯を食いしばって気合と根性でやるのは、もう美徳ではありません。

いかに楽しめる方法を見つけるか、よりモチベーションとパフォーマンスが上がるようにするか。

それは、宿題や学校の勉強だけではなく、生涯自分の人生の質を高めるスキルになってくると思います。

ちなみに、わが家の子供たちは、もう中学生になってしまったので、今はさすがにこの作戦はやっていません。

でも、小学生の頃は、ずいぶんこれで盛り上がりました。

特に、夏休みにうちでお友達と「宿題会」をするときなどは、効果を発揮しましたね。

うちの息子たち、いまだに勉強は全然やりませんが、なんだか楽しそうに生きています。

それでいいのかな、と思っています。