夏休みが終わり、早速小学校の朝の読み聞かせも始まりました。
今日は、次男のいる5年1組です。
まずはこれ。9月は運動会シーズン。小学校は最近は5月に運動会をやってしまうのですが、気にせず運動会ものを読みました。
くすのき しげのり:作
吉田尚令:絵
佼成出版社

主人公のヒロシくんは、徒競走が苦手でいつもビリ。
運動会の前日、いなかからおジィちゃんが出てきて、翌日の運動会で速く走れる秘けつを伝授してくれました。
運動会当日、誰も予想だにしなかったジィちゃんの活躍に、みんなが度肝を抜かれる様が痛快です。
絵本セラピスト養成講座で読んでいただいた1冊。
その場で惚れ込み、夏休み明けの読み聞かせで絶対読もう!と決めていました。
子どもたちにも大うけでしたよ。
2冊目は、「ねこのピート だいすきなよっつのボタン」
エリック・リトウィン:作
ジェームス・ディーン:絵
大友剛:訳
ひさかたチャイルド

次男が読んでほしそうにしてたので、時間的にちょっと無理があったのですが、思い切って読みました。
ちょっと急ぎ足になってしまって、子どもたちとの掛け合いを充分楽しめなかったのが残念ですが、愉快な絵本です。
さて、せっかく絵本の勉強をしていることですし、自分なりに9月のおすすめ絵本を5冊選んでみました。
まだ、自分の引き出しがすかすかなのですが、今後引き出しが充実してきたら推薦できるラインナップも変わってくるかな?
将来そんな自分の成長の足跡も確認できるかなと思い、時々ブログに書くという挑戦をしてみることにしました。
まず、1冊目は上記の「ぼくのジィちゃん」を、秋の運動会ネタとしてあげたいと思います。
2冊目は、「あのくもなあに?」
富安陽子:作 山村浩二:絵 福音館書店

夏から秋への変化を、空の表情で感じること、ありますよね。
息子が幼稚園の時、園を通じて定期購読していた「小さいかがくのとも」の1冊でした。
富安陽子さんの、詩的でテンポのいい文が素敵で、子供たちも気に入って何度も読んでいました。
3冊目、「あおい玉 あかい玉 しろい玉」
稲田和子:再話 太田大八:絵 童話館出版

お寺の小僧さんが、栗拾いに山に行きました。
夢中で拾っているうちに日が暮れて帰れなくなり、老婆が一人で住む山奥の一軒家に泊まることになったのですが、その老婆は実は山姥で・・・
いわゆる昔話の3枚のお札と同じお話ですが、新潟県の昔話で方言がなんともいい味を出しています。
太田大八氏の雰囲気のある見事な絵と相乗効果で、昔々、新潟の山奥にあったかもしれない怪しい世界に誘います。
4冊目、「どんぐりと山猫」
宮沢賢治:作 田島征三:絵 ミキハウス

いわずと知れた宮沢賢治の名作の一つです。
いろんな方の絵で絵本になっています。
いもとようこさんのような、やさしくかわいい絵のものもありますが、私は田島征三氏の大胆で力強い絵が好きです。
新潟県十日町市にある、田島征三氏の美術館、「絵本と木の実の美術館」に行ったことがあります。
廃校を利用して、2次元にとどまらず、ダイナミックな作品展開をしていて、「廃校」というさびれたイメージを一掃し、新たな命を吹き込んだ施設です。
彼の作品の根底には、自然の力強さ、生き物たちの生命力があるような気がします。
行くのにちょっと不便な場所ですが、できたら季節ごとに訪れてみたいですね。
5冊目、「14ひきのおつきみ」
いわむら かずお:作 童心社

9月といえば、十五夜、お月見。
14ひきののねずみの一家も、みんなでお月見です。
いわむら かずお氏の描く自然は、田島征三氏とは違う繊細で優しい自然です。
14ひきシリーズは、どれも仲良しの家族と優しく美しい自然に抱かれて暮らす、安心感と幸福を感じさせてくれます。
秋と一言に言っても、まだ夏の終わりを感じる秋と、やってくる寒さを覚悟して過ごす秋ではまた感じが違います。
今回取り上げたのは、比較的初秋に読みたい作品。
また秋が深まったころ、晩秋、紅葉、落ち葉、ハロウィン、冬の気配などのモチーフで、絵本をピックアップしてみたいと思います。