なぜ絵本なの?

rakchaang

もともと本を読むことは好きでしたが、大人になってからは絵本にふれる機会はほとんどありませんでした。

再び絵本と出会ったのは、子どもが生まれてからのことです。

我が子のために読みはじめた絵本。

寝る前に何冊か読み聞かせ、一緒に眠る――そんな時間が、私たち家族の大切な日課となっていました。

けれど、子どもたちが成長し、絵本の読み聞かせを卒業していくにつれ、私はふと寂しさを感じるようになりました。

そのとき気づいたのです。

**「ああ、私自身が、絵本を読む時間を大切にしていたんだ」**と。

そんな折、偶然インターネットで見つけた「絵本セラピー®体験会」に参加しました。

大人だけで絵本を読み、感じたことを語り合う――その時間が心地よく、すぐに養成講座を受けて絵本セラピストになりました。

最初は、ただ楽しくて始めた活動でしたが、やがて世界がコロナ禍に入り、人々の不安や緊張が高まる中、オンラインでも絵本を読み合う場が、誰かの癒しや支えになっていくのを感じました。

そしてある日、ある芸能人の自死のニュースをきっかけに、絵本セラピスト協会代表のたっちゃんがこんなふうに語ったのです。

「もし絵本を読んで語り合う場が、彼にもあったら──」

その言葉を聞いて、胸が締めつけられるような思いがこみ上げました。

「絵本には、人を支える力がある」

そう本気で信じている人の言葉に、私の中でも何かが決まりました。

私も、本気で絵本の力を届けよう、と。

人生の中でどうしようもなくつらくなったとき。

誰にも言えず、ひとりで苦しんでいるとき。

かつて読んでもらった絵本の言葉や、物語に心を動かされた経験が、

そっと背中を押してくれることがある。私はそう信じています。

だからこそ私は、これからもずっと

「絵本で心に笑顔と元気の種をまく」

そんな活動を続けていきたいと思っています。

中山純子*らくちゃん*
中山純子*らくちゃん*
絵本セラピスト🄬
Profile
絵本セラピスト🄬 中山純子*らくちゃん* =絵本セラピスト🄬=絵本講師=原田メソッド認定講師=タイ語翻訳・タイ語レッスンコーチ= “らくちゃん(รักช้าง)”こと中山純子はアラフィフの主婦。 会社員の夫は現在タイに単身赴任中、中学生と小学生の息子と近所の小川から連れてきたクサガメと一緒に、茨城県つくば市に暮らしています。
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