絵本

それも、かみさまからの贈り物

中一の長男、1月4日、5日と県外で大会です。

これが今年の部活初めとなる予定でした。

ところが、1月2日の夕方、顧問の先生からメールが入り、「休みの後、いきなり試合では心配。許可を取ったので、3日の午後、学校で練習をします。急な連絡なので、参加できる人だけで大丈夫です。」と。

うちの息子、突然の部活初め前倒しに大喜び、いそいそと練習に出かけて行き、「楽しかった~~」とご機嫌で帰ってきました。

 

さて、1月4日、大会帯同のため、バスに同乗させてもらいました。

隣の席は、同じ1年生のお母さん。

実は、弟同士が幼稚園の同級生で、結構長い付き合いです。

おうちでレストランを経営しているので、基本的に試合には帯同できません。

この日はたまたま年始休業中で、初めて子供の試合の応援に行けると、ちょっと興奮気味でした。

バスの中で、いろいろと子供の話をしていたら、そこのお子さんは部活初め繰り上げの知らせに一気にブルーになってしまったとのこと。

部活が嫌いなわけではないそうです。

辞めたいということもなく、それどころか「早くスタメンになりたい!」としょっちゅう言っています。

それでも、「部活が始まる」と思うと、いろいろと心配になって緊張し、気が重くなってしまうそうなのです。

自分でも、「スタメンになりたい自分」と「気が重い自分」の相反する気持ちを扱いかねているのではないでしょうか。

いつも能天気に喜び勇んで部活に行く息子しか見ていないので、こんな葛藤を抱えて部活をやっている子もいるということが新鮮でした。

お母さんは、そんな息子さんにもどかしさ、ふがいなさを感じているようですが、きっとそれはうちの息子にはない「慎重」や「繊細さ」といった美点なのではないかと思います。

 

また、同じ1年生に身長180センチを超えるハーフの選手がいます。

小学校からクラブチームでも練習してきて、中学入学と同時にスタメン入りというスーパールーキー。

このお母さんとも、試合会場でいっぱいお話しています。

体格に恵まれ、うまいだけに重要な役割を与えられたたり、選抜選手に選ばれたりするものの、どうも自覚が足りない、責任感がない、と嘆いていらっしゃいました。

でも、体は大きくても中身は中1男子。幼いところもいっぱいあると思います。

楽しくバスケをしていたいだけなのに、否応なく重たい役割や負わされて、苦しんでいる部分もあるかもしれません。

それでも、根っからのお調子者で、「男子あるある」のおバカなことを言って周りを笑わせている、憎めないキャラクターでチームのムードメーカーという重要な役割を果たしているところは、素晴らしい資質です。

 

同じ1年生の中には、お勉強の成績で学年5位以内に入る秀才もいます。

強豪部活の練習はきつく、小学生時代にミニバスケやスポーツ少年団などの経験がなく入部して、練習やハードな試合スケジュールについていくだけでも大変だと思います。

練習ではへばっていることもあるようですが、淡々とテストで結果を出すところは立派なものです。

 

「かみさまからの おくりもの」(ひぐち みちこ:作 こぐま社)という絵本があります。

優しい雰囲気の切り絵の絵本です。

赤ちゃんが生まれると、天使がおくりものを持ってきます。

それは、「よくわらう」や「やさしい」や「ちからもち」、「うたがすき」、「よくたべる」なんていうのも。

まだ子供と大人の間の中学生の息子とそのチームメイトたち。

いろんなギフトをもらって、生まれてきているんだなとつくづく思います。

この絵本、息子たちの小さい頃に持っていて、読み聞かせてあげていましたが、友達に赤ちゃんが生まれた時に譲ってあげてしまって、今は手元にありません。

ずっと忘れていたのですが、去年学んだ絵本セラピーの講座で出会い直しました。

あらためて、それぞれ素敵なギフトを持った子どもたちを見ていて、かわいくてしかたありません。

 

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