平沼純先生の連続講座「旅する読書 ~大人のための読書講座~」第6回に参加しました

10月10日、大好きな平沼純先生の連続講座「旅する読書 ~大人のための読書講座~」に行ってきました。

第6回目の今回のテーマは、「昔話が語ること ~時空をこえた『むこう側』へ~」。

 

子供の頃、昔話の本もよく読んでいましたし、テレビでまんが日本昔話も見ていました。

息子たちにも、昔話はよく読み聞かせてあげました。

おばあが語る伝承の昔話は残念ながら聞いて育っていませんが、それなりに昔話には親しんできたと思います。

それでも、今回のように、昔話のゆかりの場所をスライドで紹介していただいたり、昔話や伝説が生まれる理由についての考察を伺ったりすると、また新鮮な視点で昔話を読み直せて面白いものです。

 

平沼先生の講座の魅力の一つは、ご自身で歩かれた各地の写真、美しい風景をスライドで見ながら説明を聞けることです。

今回も、昔話「猫の恩返し」の猫塚や、「王子のキツネ」の王子稲荷と物語の中に登場する料亭「扇屋」現在の姿など、都内にこんな隠れた名所があるなんて、と驚きの連続。

また、今年は文豪・太宰治の生誕110周年にあたる記念の年とのことで、太宰のよく通った銀座のバーや、彼がいつも座っていた席、晩年を過ごした三鷹の町、好きだった跨線橋や入水自殺した玉川上水、太宰ファンのご主人がやっているカフェ&書店などをご紹介。

私も太宰は熱狂的なファンというわけではありませんが、若いころ立て続けに読んだ時期もあり、もう一度読み返して歩いてみたくなりました。

 

そして、興味深かったのが「ハーメルンの笛吹き男」で有名なドイツ北部の町。

メルヘン街道沿いにあり、まさにおとぎ話そのもののような街並みが素敵でした。

今回、平沼先生が読んでくださったのは、このバージョン。

「ハーメルンのふえふき―ドイツの伝説」(アンネゲルト・フックスフーバー:絵 おざわとしお:訳 偕成社)

ちなみに、わたしの持っているのはこのバージョン。

「ハーメルンの笛ふき男」(ロバート・ブラウニング:作 ロジャー・デュボアザン:絵 長田弘:訳 童話館出版)

 

ハーメルンの笛ふき男の笛の音につられて、130人もの子どもたちが忽然と姿を消した事件が、1284年6月26日に発生したとされています。(私の持っている童話館の本では、1376年7月22日になっています)

なんとも不気味なできごと。

ある意味、残忍な殺人事件よりも得体の知れない恐怖を感じます。

このような「これを何としても語り継ぎたい」という切実な思いが、伝説や昔話にはあると言います。

薄気味悪い伝説の舞台となったドイツの古都は、今は昔話をモチーフとしたモニュメントに飾られ、素敵なメルヘンの町。

いつかぜひ訪れてみたいですね。

平沼先生の講座を聞いて、すっかり旅心が刺激されてしまいました。

天気のいい日に思い立って東京都内の文学散歩とか、いいかもしれません。