「告白」(湊かなえ:著 双葉社)という小説があります。
10年前の本屋大賞受賞作のミステリー・サスペンス作品です。
今日、自分のパソコン机の下を何気なくのぞいたら、この本を見つけました。
日本語の単行本と、タイ語翻訳本です。
ずっと前、タイ語の勉強のために並列読みをしていたのですが、途中で挫折。
本棚に突っ込んだままになっていました。
原作とまったく違うデザインの表紙。
「告白」の文字が上下さかさまになっているのは、なぜだろう?
一瞬、なんの絵かわからず、まじまじと見てしまいました。
ちょっと引いて見るとわかりやすいのですが、これ、牛乳パックの絵なんです。
しかも、手が込んでいて、右下のストローをさす穴の部分、本当に切り抜いてあって穴があいてます。
水色に見えるのは、中の扉ページの色です。
物語の中で、給食のパック牛乳が重要な小道具になっているので、それをイメージしたのでしょう。
デザイナーのこだわりなのでしょうが、切り抜き加工もするとは、お金もかかってますよね、きっと。
最近、絵本にばかり目がいっていたので、翻訳本の表紙デザインの違いには気がつきませんでした。
絵本は、基本的に原作どおりの絵、デザインですから。
でも、普通の小説やビジネス書などは、かなり自由にデザインを変えているのですね。
気がついてみると、なかなか面白いです。
たとえば、こんなのも。

デザインは原作を踏襲しているものの、微妙に真似し方がいい加減。
原作では紙を持つ手が、赤いマニュキュアを塗った白い指なのに対し、タイ語版は普通の肌色の手。
個人的には、タイ語版の方がよいような気がします・・・

こちらはまったく印象が違うデザイン。
でも表紙の中の小さい人が、微妙に似ている・・・
タイ語版のこの出版社は、ビジネス書の翻訳をたくさん出していて、トーンの似たデザインが並んでいます。
同じデザイナーさんなのでしょうね。
シリーズっぽく統一感を持たせる狙いがあるのでしょうか。
日本でもベストセラーになった、アドラー心理学の「嫌われる勇気」は、こんな感じ。


色使いやレイアウトは、原作を踏襲したデザインです。
ただ、原作のエンボス加工した紙の風合いはなく、ただのマットな青い紙です。
いろいろ見比べてみると、面白いですね。


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