「タイムくん まほうのことば」(はしもと みさき:作 文芸社)という絵本を紹介します。
たっくんは、ママが弟ばかりかまっているので、おもしろくありません。
ある日、弟のお気に入りのくまのおにんぎょうを隠して公園に遊びに行き、そこでもお友達に意地悪をしたり乱暴したりしてしまいます。
なんでそんなことをしてしまうのでしょう・・・?
遠い宇宙の星からきたタイムくんは、ひとのハートが見えます。
ハートが小さくなっているたっくんを見つけたタイムくん、たっくんのハートを取り戻すため、過去に出かけたタイムくんとたっくんが見たものは・・・
赤ちゃんの頃、ママにとっても大事にされ、かわいがられていたことを知ったたっくんのハートは、大きくあったかくなっていき、心配して迎えに来たママに、まほうのことばを伝えます。
「ありがとう」

この絵本、下に弟や妹ができた子の、複雑でつらい心境を、素朴なタッチの絵で率直に描いています。
大好きなママが、弟ばかりかわいがる。
イヤだ!悲しい!寂しい!腹が立つ!
でも、自分もママに愛され、ママの大事な存在なんだという確信が持てれば、やさしくあったかい気持ちになれます。
だから、そんな気持ちを伝染させるまほうのことば「ありがとう」をみんなで言い合おう。一日何回でも、誰にでも。
この著者の橋本みさきさんは、実は原田メソッドの認定講師です。
また、保育士や産業カウンセラーとして、多くの人間関係やメンタルの問題と直面してこられました。
そういった経験を通して、自己肯定感、自尊感情、自己受容が土台であり、重要であることを感じているそうです。
このお話には、現場の体験で得た、血の通った熱いメッセージがこめられています。
たくさんの子どもたち、親子、自分に自信が持てないおとなにも、ぜひとも読んでもらいたい一冊です。


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