絵本

ちいさなつぶから生まれた「ちび竜」が、地球を抱く

こんにちは!絵本セラピスト🄬のらくちゃんです。

 

2019年12月に刊行されたばかりの絵本「ちび竜」が、とても素晴らしかったので、ご紹介します。

「ちび竜」(工藤直子:文 あべ弘士:絵 童心社)

 

どんなお話?

ちいさなつぶから生まれたちび竜。

気がつくと、水たまりの中でぴんぴんおどってた。

いっしょにぴんぴんしていたボウフラに、「あんたは『ちび竜』。ここからとびだして、どんどん『でか竜』になる。神通力を身につけて、あっちこっちに友だちつくる」と教えてもらう。

その後、たんぽぽのわたげにのって空に舞い上がり、とおくとおく飛んでいった。

とんぼに飛び方を教えてもらい、フナには「ウロコ通信」のやり方を。

もぐらは土のにおいでいろんなことを知る方法を教えてくれた。

ちび竜、どんどんでかくなり、こうまとかけっこ、鹿とツノでドスコイ・コイ。

海、山、雲、風と仲良くなり、とてつもなくでかくなり、神通力も身につけた「ちび竜」は・・・

 

この本を書いたのは?

歌うようなリズミカルで楽しい文体で、ちび竜のお話を書いたのは、詩人で童話作家の工藤直子さん。

詩集「てつがくのライオン」で日本児童文学者協会新人賞、童話「ともだちは海のにおい」でサンケイ児童出版文化賞、「ともだちは緑のにおい」で芸術選奨文部大臣新人賞受賞。

たくさんの素敵な作品を世に出し、2004年、これまでの仕事に対して「巌谷小波文芸賞」を受賞しています。

 

また、繊細かつ大胆な筆致でちび竜の絵を描いたのは、あべ弘士さん。

北海道の旭川動物園飼育係として25年勤務ののち、絵本創作に転身された異色の経歴の方。

絵本「あらしのよるに」(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞・産経児童出版文化賞JR賞、「ゴリラにっき」(小学館)で小学館児童出版文化賞などなど、受賞歴多数。

生み出した作品も多数。

動物や自然に対する愛と造詣が深く、力強く大胆な筆致に優しさを感じる、私も大好きな作家さんです。

 

独断と偏見の感想

竜と言えば、壮大な体に怖い顔、大雨や雷を巻き起こすと言われる、伝説の動物です。

その迫力あるイメージとは裏腹に、ちいさなつぶから生まれて、ボウフラと一緒にぴんぴんおどっている「ちび竜」の、なんとかわいいこと!

最初は、自分がなにものかもわからず、飛び方もヘタクソだったけど、自然界のあらゆるものを友達にして、いろんなことを教わり、神通力も身につけ、「でか竜」に育っていきます。

さらりと書いてあるけど、きっと気の遠くなるような時間を経て、ちび竜は、地球そのものを友だちにしていったのだと思います。

だから、竜は決して恐ろしい怪物ではなく、友だち。

大きくなったちび竜が、「ひかる あおい 地球」を抱く最後の観音開きのページは、大迫力に息をのみます。

「みえないほどの チビチビから

うちゅうを つつむ デカデカまで

ああ

どんな すがたも ぼくで ある。」

 

「ぼくは どこにでも いる。

なににでも なる。

そして かならず

きみの こころの なかにも

 

いる!」

(本文より引用)

 

竜ってなんだろう?

あらためて、そんなことを考えてしまいました。

森羅万象、宇宙とともにいて、自分もその一部だという不思議な安心感をおぼえました。

 

人によって、受け取り方が違いそうな絵本です。

いつか、絵本セラピーで読んでみたいと思います。

 

ちなみに、アイキャッチ写真に写っている金ぴかの竜の置物は、次男が旅行先で買ったお土産で、彼の宝物。

なぜか、ヘンな光り物が好きな次男。

彼の中にも、ちび竜が育っているのかな・・・?

 

 

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