東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で開催中の「みんなのレオ・レオーニ展」を観てきました。

レオ・レオーニは、オランダ生まれで、イタリアやアメリカで活躍した絵本作家であり、グラフィックデザイナーでもあります。
小学校の国語の教科書に掲載されている「スイミー」の作者です。
その他にも、ねずみの「フレデリック」や「あおくんときいろちゃん」などが代表作です。
ねずみやワニ、さかなや鳥などの小さな生き物をモチーフとした作品は、どれもたまらなくかわいく、ほのぼのとしています。
一見単純な絵のようで、よくよく原画を見ると、細かな水彩の背景の上に味わいのある切り絵を乗せていたり、油彩、コラージュなどを駆使して、時にやさしく淡い色合いに、また時には鮮やかな色を大胆に配置していたり、バラエティに富んでいて飽きさせません。
特に今回の見どころは、有名なスイミーの原画が来日していることだそうです。

スロバキア国立美術館所蔵のスイミーの原画5点が展示されているのですが、これが絵本として刊行されているものと少し違っているのです。
どうしてそうなったのか、今となってはわかりませんが、スイミーの原画として残されているものはこの5点だけだとか。
いずれにしても貴重なものであることは間違いありません。
会場の中には、ねずみのフレデリックを使ったこんなコーナーも。

とにかくかわいくて、ほっこりしますが、彼の作品のテーマは「自分探し」と「平和の希求」。
シンプルでかわいいキャラクターに、深い深いテーマが隠されています。
有名なスイミーと、いくつかの代表的な作品しか知りませんでしたが、今回の展覧会を見て、気になる作品がいくつも見つかりました。
図録も買ってきたことですし、これから一つずつ、彼の作品を読んでいきたいと思います。
最後に、美術館のある42階から見た新宿の景色。
当たり前ですが、普段暮らしているつくばとは全然違って、大都会ですね。

