こんにちは。
つくば市在住、大人に絵本を読んでいる絵本セラピスト🄬らくちゃんです。(プロフィールはこちら)
(絵本セラピーってなに?)
筑波大学名誉教授の村上和雄先生が、4月13日、お亡くなりになりました。
村上先生は、遺伝子研究の分野の第一人者です。
「サムシング・グレート」という概念を提唱し、祈りや笑い、愛などの、感情や思いが引き起こす作用を、科学的に解明しようと研究を続けてこられたことで知られています。
筑波大学で研究を続けられていたこともあり、勝手に親近感を持っていましたが、私は村上先生とは面識がありません。
難しい科学研究のことも、さっぱりわかりません。
それでも、村上先生のメッセージを受け取り、ひそかに胸に止めていました。
最初の出会いは、著書「人生の暗号 あなたを変えるシグナルがある」(サンマーク出版)でした。
普段、科学技術系の本を手に取ることはない私が、なぜかオーディオブックの作品紹介で気になり、購入しました。
この本は、遺伝子の専門的な難しい話ではなく、村上先生が人との出会いや不思議な偶然に恵まれ、研究を続けてこられたお話です。
それらの出来事は、何か偉大なものの意思、サムシング・グレートともいうべきものの采配としか思えないとおっしゃっています。
もちろん、村上先生の研究への情熱や強い意志があっての「引き寄せ」だったのでしょうが、一流の科学者が「サムシング・グレート」とという証明できない存在を信じていることが、とても意外で印象的でした。

村上先生の研究の中から、こんなことがわかってきたそうです。
私たちを形成している細胞のひとつひとつに遺伝子があり、そこに書き込まれている暗号のうち、5%ほどしかスイッチが入っていない。
あとの95%はスイッチがオフになっているだけで、それをオンにすることができれば、すごい能力を発揮する。
それは、「必要な人と必要な時に出会う」とか「偶然の大発見」なども、その遺伝子の暗号がオンになったからなのだそうです。
シンクロニシティ(意味のある偶然の一致)や、セレンディピティ(幸運や発見につながる偶然の出来事)なども、暗号の中に書き込まれているのだとしたら・・・
そのスイッチを、自分で入れることができるとしたら・・・
なんだか、ワクワクしませんか?

そして、その次に出会ったのは、この絵本でした。
「世界は1つの生命からはじまった サムシング・グレートからの贈り物」(村上和雄:文 葉祥明:絵 きこ書房)
どうしてこの本を知ったのか、あまり記憶にないのですが、子供たちに読んであげようと思って買ったのでした。
壮大なスケールで語られた、生命の奇跡の物語。
葉祥明さんの、優しい絵が素敵です。
科学の世界を絵本で、というと、いわゆる「科学絵本」を思い浮かべますが、この本は全く違います。
詩的な文章と美しい絵に乗せて、科学研究で明らかになったことと、魂や思い、偉大なるものといった観念的な世界を融合させて見せてくれます。

あるドキュメンタリー映像で、村上先生はおっしゃっていました。
「私はサムシング・グレートからのメッセージを代弁するメッセンジャー」だと。
それが「天命」だと言うのです。
サムシング・グレートが暗号に書いておいてくれた、素晴らしいギフトがあります。
祈りや愛、感謝、思いやり、笑いなどは、よい波動となって周囲にポジティブな影響を与えることが確認されているのだとか。
周囲だけじゃなく、遠く離れた家族や、被災地の人々のことを思い、祈りを捧げたとしても、その波動は届くのだそうです。

私は、「絵本セラピー」の活動をとおして、こんなことを意識しています。
絵本で目の前の人を笑顔に。
絵本でこっそり世界平和。
絵本セラピスト協会のモットーでもあります。
突拍子もないことと思われるかもしれませんが、村上先生の研究によると、それもあり得ることなのか、と。
心をこめて、笑顔で目の前の人に絵本を読んでいくこと。
それが、村上先生の遺志を継ぎ、よりよき世界に貢献していくことになればと思います。
