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「だめよ、ディビッド!」を、1年生最初の読み聞かせに読んだわけ

こんにちは!

大人にも子供にも絵本を読んでいる、絵本セラピスト🄬のらくちゃんです。(プロフィールはこちら

先週、今年度第1回目の小学校の読み聞かせに行ってきました。

実は、わが子はもう小学校を卒業してしまい、私は「在校生の保護者」じゃなくなりました。

基本的に読み聞かせボランティアは「在校生の保護者」なのですが・・・

朝の忙しい時間に、読み聞かせに行ける保護者さんは少ないようです。

ボランティアの人数が手薄で、OBでも可ということになり、お手伝いさせてもらえることになりました。

読み聞かせなら喜んで!というわけで、早速今年度第1回目の読み聞かせに行ってきました。

1年生に読んだ絵本

今回私の担当は、1年1組でした。

1年生、小さくて初々しくてかわいいですね~。

中学生になったわが子は、もう声も変わり、かわいげなんてありませんから、ピカピカの小学一年生に癒されます。

さて、4月に入学したばかりの1年生も、1ヶ月半ほど経って、だいぶ小学校生活に慣れてきたころ。

そんな1年生に、2冊の絵本を読みました。

①「だめよ、デイビッド!」(デイビッド・シャノン:作 小川仁央:訳 評論社)

②「い~れ~て!」(中川ひろたか:作 市居みか:絵 金の星社)

「だめよ、デイビッド!」を読んだわけ

この本は、やんちゃな男の子「デイビッド」が主人公。

どろどろのまま家に入ってきたり、お風呂のお湯を流しっぱなしで海賊ごっこをしたり、素っ裸で外に飛び出したり、食事中に食べ物で遊んだり、口の中にめちゃめちゃに詰め込んだり・・・

とにかくママは、「だめ!」「やめなさい!」「〇〇しないの!」を連発です。

この絵本の裏表紙は、こんなですから。

「No」がびっしり!

「怒らない子育て」とか言いますが、なかなかそんなわけにはいかないのが現実。

天真爛漫、自由奔放な子供は、大人の都合なんて知ったこっちゃないのです。

でも、大人に「だめ、だめ、だめ!」「No、No、No!」と言われ続ければ、だんだん不安になったり、心がトゲトゲしてきたりするものです。

大人の注意を聞かずに、やらかしてしまった時の、「ほら、言ったじゃない!(怒)」。

子供の心には、どんなふうに響くのでしょうね・・・

しかし、この絵本には、最後に最高の救いがあるのです。

「だめ!」を連発していたママ。

家の中で野球をしていたデイビッドは、花瓶を割ってしまい、部屋のすみでしょげています。

「ほうら、わかったでしょ、デイビッド!」

の後に続くのは・・・

「こっちにおいで」

「よしよし、デイビッド・・・」

「だいすきよ!」

子供は、絵本を読んでもらっているとき、物語を体験するように受け取っているそうです。

デイビッドの悪ふざけぶりに、同じように痛快な気分を感じて笑ったり、また怒られるとハラハラしたり。

花瓶を割ってしまったあとでは、ひどく怒られるのではと、しんと固唾をのんで見守っています。

そこで、ママに「だいすきよ」と言われて抱きしめられ、絵本を聞いている子供たちもホッとするわけです。

小学校という新しい環境でがんばっている1年生の子供たち。

冒険やチャレンジして、うまくいかなかったり、つらいことがあったりしても、必ず「だいすきよ」と抱きしめてもらえる・・・

自分は愛される存在だという自信を持てれば、きっとなにごとも乗り越えられる。

そんな思いから、この絵本を読みました。

「い~れ~て!」を読んだわけ

もう一冊の絵本、「い~れ~て!」も、男の子が主人公。

でも、デイビッドのようなやんちゃな子ではありません。

お友だちと遊ぶのが苦手。

なわとびもへただし、失敗するとわらわれる・・・

絵を描くのが得意なこの子は、絵の中に描いたウサギと友だちになって遊びます。

遊んでいるうちに、がけから滑り落ちてしまい、一大事!

ウサギが助けを呼びに行き、駆けつけた友だちがみんなでロープを引っ張って、救出してくれました。

ふと気がつくと、ロープに繋がれて救出されている「ぼく」を描いている「ぼく」に、「なわとびしない?」と声をかけてくれた女の子が。

ぼくは、おえかきをやめて、「い~れ~て!」。

新しい環境に慣れるのに、時間がかかる子がいます。

私は、息子二人、通算8年間子供会やPTAで小学生と関わってきましたが、毎年朝泣いてしまって学校に行けない子、学校に行っても昇降口で泣いてしまって、中に入れない子、授業が始まっても泣き止まず、お母さんがお迎えに呼ばれる子がいました。

しばらくしたら、うそのように元気に通える子もいれば、2年生、3年生になってやっと・・・という子もいます。

友だちの輪に入るのに、何かきっかけや、「おえかき」でイメージングするという「ワンクッション」が必要な子もいるのかも。

だから、「ゆっくりでいいんだよ」「でも、い~れ~て!って言ってみたら、意外と楽しいかもよ」という応援の気持ちを込めて、読みました。

小学校読み聞かせボランティア、おすすめです

子育て中のお父さん、お母さん、忙しいですよね。

お勤めしてたら、朝の20分がどれだけ貴重か、私も働いていたことがあるので知っています。

でも、苦労して時間をやりくりして、読み聞かせに行ったかいはありました。

もちろん、私が「絵本が好き」というのはありますが、それだけではなく、双方向にメリットがあるな~と感じています。

チャンスがあったら、「小学校の読み聞かせボランティア」、ぜひチャレンジしてもらいたいと思います。

読み聞かせのすすめについては、こちらの記事もどうぞ。